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病気の予防と手当て





病気の予防と手当て





管理で防げる病気


犬がいつも元気でいるためには、規則正しい食事と睡眠、そして適度な運動と手入れが重要なポイントです。しかし、これらを実行していてもさまざまな要因で病気を背負い込むこともあり、「あんなに元気だったのになぜ?」ということも少なくありません。ここでは飼い主の十分にゆきとどいた管理で防ぐ事のできる病気を中心に、その予防と手当ての実際を見ることにします。たとえばフィラリア症は蚊が媒介する病気で、原因となる蚊を徹底的に駆除することで予防でき、愛犬を”死に至る病”から救えるのです。犬がかかりやすい病気の原因を知り、それに対処してしっかり予防してください。愛犬との快適ライフは健康であることから始まります。

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皮膚病の予防


犬の皮膚は分厚い被毛に保護されているため、思ったより弱い物。ノミやダニの寄生虫はもとより、アレルギー性皮膚炎の原因になる植物や薬物、真菌(カビの一種)などに注意してください。皮膚病の大半は、ノミが原因ですが、予防のためには次のことを心がけましょう。
●毎日のブラッシング、月1〜2回のシャンプーの施行。グルーミングで皮膚の新陳代謝をはかり、ノミもチェック

●バランスの良い食事を与え、偏食させない

●運動でストレスのかからない快適な生活を

●寝床など住まいを清潔にし、乾燥させておく

●漂白剤などの、薬物には近づけない

特に長毛種や耳の長い犬は、皮膚が見えにくいので、手入れの際によくチェックします。


手当て

皮膚病には脱毛だけのものから、かさぶたができているもの、水泡や、傷口がグチャグチャに崩れているものなど、症状もさまざまです。程度にもよりますが、まず、清潔にすることが第一です。
●被毛が汚れていたら、薬用シャンプー、薬用石鹸で洗う。肌に刺激のないものを使うこと

●かゆい部分の毛を刈り、皮膚用ローションで拭く

皮膚病も複雑多岐にわたり、単なる湿疹をかきむしったことが原因で、傷口から細菌が入り、二次感染することも少なくありません。ひどくなってからでは完治するのに時間もかかるので症状の改善が見られない場合は、獣医師の診察を受け、原因の究明と適切な治療を受ける事をおすすめします。症状によっても異なりますが、副腎皮質ホルモンの内服薬や軟膏、坑ヒスタミン剤などを用いて治療します。

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寄生虫の予防


寄生虫の感染の多くは寄生虫の卵、感染子虫を経口的にまたは経皮的に体内に取り入れることで感染します。寄生虫によっては条虫のようにノミが中間宿主で媒介するもの、フィラリア虫のように、蚊、ダニが媒介するもの、また淡水魚、ヘビ、カエルなどが媒介するものもあります。予防にはつぎのことを行ってください。
●生後3週間に検便し、寄生虫の有無を確かめる以後6ヵ月目、少なくとも念に1回は検便を

●排便後はこまめに処理し、トイレや食器を清潔に

●媒介する蚊を寄せつけない

●条虫はノミが媒介するため、ノミがつかないよう定期的にシャンプーをして清潔を保ち、ノミとり首輪、ノミとり粉を使用し、徹底的に駆除する


手当て

生後3週間目には病院に行き、検便をしましょう。その結果、寄生虫が発見された場合は、駆虫しなければなりません。回虫が寄生している場合は、幼犬、成犬ともに投薬して駆除します。飲み薬を2〜3日飲ませて駆虫しますが、鈎虫(こうちゅう)や鞭虫(べんちゅう)の場合は1回の注射で完全に駆虫できます。処置後は3週間目に検便をして寄生虫の有無を確かめます。いずれもタイミングが大事ですから獣医師の指示に従ってください。よい薬があり容易に駆虫できますが、問題は症状がでているにもかかわらず、放っておくことです。下痢や血便、貧血などの症状が見られたら、早めに病院に連れていき、適切な治療を受けましょう。手遅れになると栄養補給も必要になりますから、手当ても長引くことになります。

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ノミ・ダニの予防


ノミやダニを予防するにはまず、

●室内外ともに犬の生活の場を清潔にすること

●カーペットや畳、ハウスのなかはこまめに掃除機をかけ犬用フトンなどは定期的に洗濯日干しする

幼虫は、ハウスダスト(動物のフケ)を食べて成長します。ノミの産卵や幼虫が発育するための室温は18〜27度、湿度70%以上と言われていますから、一年中ノミに狙われていることになります。ノミは成虫が長さ約0.5ミリ、白い卵を一生涯で数100個も産み、卵は2〜12日でかえり、幼虫になります。ノミ1匹いればすぐに数100匹ということ。殺虫剤でやっつけても抵抗力を増すというのも特徴です。一方、マダニは吸血するだけでなく、ピロプラズマというマラリアのような病気もうつすので、よく注意してください。


手当て

ノミ・ダニ退治といったら、ノミ取り粉にノミ取り首輪、ノミ取りシャンプーが”三種の神器”。しかし、これらの殺虫剤を使い過ぎれば、健康に不安を抱くことにもなりかねません。強力なノミ取り首輪の説明書には「ノミ取りシャンプーと併用しない」などの但し書きがあるものもあります。

●ノミ取りの方法は獣医師に相談して決め、使用上の注意などよく説明を受けること

●ノミ取りシャンプーは薄めて使うようにする

●泡立てたら5分ぐらいおいてすすぐ

シャンプーでノミをとるコツは、一気に体全体の毛の奥まで液をつけ、上から下に洗っていき、足のあたりまでノミを追いつめ時間をおいてすすぐのがポイントです。

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中毒の予防


中毒の原因は、食事や薬害、暖房による酸欠などさまざまです。つぎのことに気をつけましょう。

●食事は鮮度の高いものを与える。特に夏場は食べ物が腐敗しやすい時、食中毒に注意する

●殺虫剤、漂白剤は犬の生活の場に置かない。除草剤などの農薬に気をつけ、散歩中は畑などに入れない

●冬場の暖房では、喚起に気をつけ、酸欠を防ぐ

●人間の服用している薬を犬が食べないように気をつける

ドッグフードのソフトタイプ、ウエットタイプはできるだけ日付の新しい物を購入するようにしたいものです。日頃の生活の中で、少し注意すれば防げることばかり、小さな子供がひとりいると思ってうっかり・・・・ということのないようにしたいものです。




手当て

有害な薬剤をなめると、けいれん、ふるえ、よだれを流すなどの症状が見られます。それに気づいたらまず、

●吐かせること

●濃い食塩水を飲ませるなどの応急処置をとる

●有害物質が体についていないか調べる

●獣医師の診断を受ける時は、吐物の一部や疑わしい物を持参し、適切な処置をしてもらう

食中毒を起こした場合は、嘔吐や下痢を伴いますから、一刻も早く病院に連れていきます。酸欠や二酸化炭素中毒になると、失神やよろめき状態に陥ります。すぐに換気し、安静にさせることが大事です。いずれにしても日頃から犬の様子をみて、早い発見と適切な判断で、応急処置を行い、医師の治療を受けましょう。

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体温と脈の計り方


様子がいつもと違う時はまず体温、脈を計ります。
●体温の計り方

水でしめらせた体温計を回しながら静かに犬の肛門に差し入れ、体温計と尾をつかみます。具合が悪いので、おとなしくしない場合がありますが、「マテ、マテ」とやさしく声をかけ、励ましましょう

●脈の計り方

後ろ足の付け根の股動脈に軽く手をあてて1分間計ります。一般に小型犬のほうが大型犬に比べ、体温が高く脈拍も多くなっています。また、子犬のほうが成犬よりも体温が高く脈拍が多いのがふつうです。下の表は健康な犬の体温・脈拍・呼吸数ですが、いざというときの目安にしてください


体温・呼吸数・脈拍の目安

犬の種類 体温 呼吸数 脈拍
幼犬 38.2度〜38.8度 10〜30回
(1分間)
100〜200回
(1分間)
小型犬
(成犬)
38度〜38.5度 10〜30回
(1分間)
70〜120回
(1分間)
中型犬
(成犬)
37.5度〜38.5度 10〜30回
(1分間)
70〜120回
(1分間)
大型犬
(成犬)
37度〜38.5度 10〜30回
(1分間)
70〜120回
(1分間)

※体温や脈拍、呼吸回数の計りかたは前もって通院で指導を受けておきましょう。熱はともかく、脈拍、呼吸ともにかなり速い時は、かなり病気が進行している証拠。様子を見てなどと言わず、速やかに病院に連れていくこと

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子犬の病気と予防


●子犬を抱く時は、お尻と後ろの両足を片方の手のひらにのせ、一方の手を前足にさし入れるようにし、子犬の体を立たせるようにして胸に抱く

●消化器官の未熟な子犬には食事は1回の量を少なくし、回数を増やして下痢を防ぐ。また犬用ミルクでカルシウムの強化をする

伝染病では、犬ジステンパー、肝炎(アデノウイルスT型)、気管気管支炎(アデノウイルスU型、ボルデテラ菌)、細菌感染症(大腸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌)、代謝病では、低血糖症、栄養性上皮小体機能亢進症(骨がもろくなる)、腸内寄生虫症、外部寄生虫症などがあります。小さな犬はよく下痢をしたり、乱暴な扱いで骨折したりすることがあります。日頃からつぎのことに注意してやりましょう。


手当て

子犬が家に来た生後2ヶ月頃に、伝染病の予防ワクチンを接種しましょう。また、母犬に回虫が寄生していると、胎盤から感染します。検便して、寄生虫の有無を確かめてください。下痢をしたら、1回に与える食事の量を減らしその分、食事の回数を増やしてやります。くれぐれも食べ過ぎにならないようにしましょう。子犬の活動が鈍かったり、足を引きずっているような時は、骨の病気を疑って獣医師によく診てもらうことです。早期発見であればよくなります。また、便が軟らかくなったり、下痢症状を起こした時は、
●食事の量が多過ぎるので減らしてやる

●便の状態をよく観察する

●便の状態をみながら、適量を決めていく

これがポイントです。

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老犬の病気と予防


犬も10歳を過ぎる頃から老境に入り、からだのあちこちに異常がみられるようになります。排泄のしつけが崩れたり、視力・聴力の低下ばかりか歯ももろくなってきます。生殖器の機能も低下しますし、体温の調節もうまくいかなくなるなど、老化現象が目立ってきます。オスでは前立腺肥大が起こりやすくなります。メスでは6〜7歳になるとメス特有の病気である子宮蓄膿症や乳腺腫瘍なども増えてきます。犬も壮年に達するとガン年齢に入り、脳や卵巣、肝臓、前立腺、乳腺などに腫瘍ができやすくなりますから、最低でも年1回の健康診断をして、病気の有無をチェックするようにしたいものです。



手当てと健康管理

年をとれば運動することもいやな時があります。そんな時は散歩の回数を1回に減らしてやりましょう。
●夏場、冬場など寒暖の激しい時は、住環境には特に気をつける

●7歳過ぎたら、年に一度は定期検診をする

●食事も消化しやすいものを与える

など、気を配ります。また、若犬の頃に去勢、避妊手術をした犬では、前立腺の病気や子宮・卵巣の病気を予防することができます。いずれにしても、手入れの時にからだの各部位をチェックし、異常が認められたら早めに獣医師に診てもらうことです。最近は老犬用のドッグフードや腎臓病、肝臓病などの処方食もあるので、獣医師に相談してみましょう。

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