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事故・ケガ





愛犬を事故から守る



犬同士のケンカですり傷やかみ傷をつくったり、夜の散歩道でガラス片をふんで足の裏を切ったり、あるいは交通事故にあって重傷を負ったり、犬のまわりにもさまざまな危険があります。小さな傷やちょっとした出血くらいなら、飼い主のほうも、それほど神経質になる必要はないでしょう。しかし、大量の出血や、強い打撲、骨折などで愛犬に痛い思いをさせたり、万が一の事態がおこったりすることは、ぜひとも避けたいものです。そのためには、飼い主のふだんの心がけが重要です。愛犬のケガをゼロにするのは不可能かもしれませんが、危険から少しでも遠ざけてあげましょう。なお、犬のケガは被毛におおわれて見えないことがあります。犬も多少の傷では、痛みを訴えません。グルーミングや健康チェックをマメに行い、愛犬のケガを早く発見して、適切な処置をしてください。

危険を未然に防ぐポイント

◆犬を危険な場所で遊ばせない
◆リードなしの散歩は絶対にしない
◆高いところに登らせない
◆小さなボールのように、犬が簡単に飲み込むおそれのあるものは与えない
◆熱い風呂のそばに近づかせない
◆夏に締め切った車や部屋の中に放置しない
◆部屋の中に刃物や針、画びょうなどの危険なものを無造作に置かない
◆散歩の際は、道筋にガラス片などの危険なものが落ちていないか、常にまわりに目を光らせる。特に夜の散歩は、まわりが見えにくいので要注意
◆散歩中、犬同士がケンカをしそうになったり、危険なものを口にしようとしたら、リードを強く引いてやめさせる
◆そのほか、子犬のころからのしつけをきちんと行う
※人間の子供に対するのと同様に、犬にも配慮すること




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火傷



火傷の原因はいろいろあります。火傷の程度も軽傷から重傷までさまざまあり、ごく軽いものなら水や濡れタオルで患部を冷やすだけで十分ですが、一般に犬の火傷は、人間のように水泡ができないことが多く、軽傷に見られがちなので注意が必要です。皮膚がただれたり、化膿がはじまっている場合はかなりの重傷で、命にかかわります。赤みやはれの体表だけの火傷でも、それが全身に及んでいる場合は、重い状態になり、感染症などの二次的な病気を引き起こすことがあります。火傷の場合は、よほど軽い症状でない限り、獣医師に診てもらってください。

火傷のおもな原因

◆テーブルの上のお茶やコーヒーをこぼした
◆熱いお風呂に落ちた
◆ストーブに触れた
◆夏の暑い日にコンクリートやアスファルトの道路を散歩させて足の裏を火傷した
◆電気コードを噛んで感電し、唇や歯肉を火傷した
◆ドライヤーを長時間使って低温火傷をおこした
◆化学薬品に触れた   など




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日射病・熱射病



夏の暑い日に直射日光を浴び続けていたり、日差しの強い日に、車の中や部屋などに閉じ込めていたりすると、犬の体温は一気に上昇します。犬は人間と違って汗をかいて体温を調節するという機能を持っていませんから、そのぶん熱を放出しにくいのです。日射病や熱射病の症状は、あえぐような荒い呼吸と、大量のよだれから始まります。そして直腸温が40℃以上に上昇し、脈拍が速くなり、口の粘膜が鮮紅色になります。さらに悪化すると、血液の混じった嘔吐や下痢、けいれん、呼吸不全をおこし、そのまま放っておくと、意識が薄れ、ついには死に至ります。初期症状から2、3時間たった段階で、直腸温が41℃以上あり、血便などを出しているようだと、治療をほどこしても回復の見込みは低くなります。愛犬の異常を発見したら、すぐに体を冷やすなどの適切な応急処置を行い、至急病院へ連れて行ってください。




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感電



室内で飼育されている犬が、電気コードなどをかじって感電することがあります。特に好奇心が強い子犬に多い事故です。感電すると、ショックのために失禁してしまったり、心臓が停止してしまうこともありますから、とても危険です。愛犬の感電を発見したら、とりあえずすぐに電源を切るようにしますが、自分もいっしょに感電してしまわないように、慎重に行います。




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交通事故



交通事故のケガは、かすり傷程度のものから裂傷、骨折、脱臼、内臓破裂、失神の状態までさまざまです。愛犬が事故にあったら、まずは犬を安全な場所へ移動させ、必要に応じた応急処置を行います。犬は激痛や恐怖心のために、暴れたり、飼い主をかんでしまうこともあるので、手当てや運搬時には注意が必要です。また、骨折と内臓破裂などを複合する場合や、見た目には症状が表れていなくても内臓や脳などに損傷がある場合も多いので、必ず動物病院へ連れて行き、治療あるいは精密検査を受けるようにしてください。




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異物を飲み込む



犬のしつけをするときは、むやみにモノをなめたり噛んだり、飲み込んだりしてはいけないことを教えなければいけません。しかし、もともと犬には、口に入れたものを飲み込んでしまう習性があるため、しつけが行き届いていない犬や、好奇心旺盛な子犬などの場合は、異物を飲み込んで、それがのどや食道、腸につまったり、ひっかかったり、胃にとどまったりすることがあります。何を飲み込んだか、体のどこに詰まったかによって症状は異なりますが、十二指腸や小腸に異物が詰まると、よだれや嘔吐、腹痛などをおこします。異物を完全に飲み込んでしまった場合は、すぐに病院へ連れて行ってください。状況によっては、開胸、開腹手術で取り出すことになります。

犬がよく飲み込んでしまうものと、引き起こされる症状

◆スジ肉、梅干しなどの種
小型犬では、食道に詰まらせ、呼吸困難によるチアノーゼ(酸素不足のために舌や口腔の粘膜、歯肉が青紫色になる)や不整脈などをおこすことがある
◆魚の骨、鶏の骨
魚の背骨や鶏の骨は、歯の間やのど、胸部の食道などに引っかかりやすい
◆釣り針、縫い針
唇やのどに刺さったり、胸部の食道につかえて、呼吸困難やチアノーゼなどをおこすことがある
◆小さいボール
マジックボールを追いかけて口でキャッチし、そのまま飲み込んでしまうことがある。小さいボールだと腸のどこかに詰まり腸閉塞をおこすことも。また、大型犬ではゴルフボールを飲み込んでしまうこともある。
※そのほか、焼き鳥の串、コイン、ボタン、小石、砂など。また、犬がいつも遊んでいるおもちゃが無くなっていたら、小さいものなら、犬が飲み込んでしまった可能性も。




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水に溺れる



海や川で溺れてしまった愛犬に無防備に近づいていくと、パニックに陥っている犬に必死にしがみつかれて、助けに行った飼い主ともども危険な状態になりかねません。ですから、ボートなどで近づいて浮き輪を投げたり、岸から長い棒などを使って犬を引き寄せてください。岸に上げてもぐったりしている場合は、肺の中に水がたまっていることが考えられるので、頭が低くなるように横に寝かせるか、それほど大きくない犬なら、足を持って逆さにして振り回して、水を吐き出させてください。うまくいかなかった場合は、人工呼吸をします。




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毒ヘビに噛まれる



毒ヘビに噛まれると、興奮、嘔吐、大量のよだれ、チアノーゼ、けいれん、脈拍が速くなるなどの症状が表れます。犬は人間よりも毒ヘビに対して抵抗力があり、死亡することは少ないのですが、必ず動物病院へ連れて行ってください。応急処置としては、噛まれたところより心臓に近い側を、包帯などで縛り全身に毒が回らないようにします。なお、犬が痛みのために走り回ったりすると、毒の回りも早くなります。




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ヒキガエルをなめる・噛む



ヒキガエルの耳下腺(鼓膜の後ろの盛り上がっている部分)から分泌される毒素を体内に吸収すると、心臓に異常をきたし、犬は死亡することがあります。犬がヒキガエルをなめたり、くわえていたら、すぐに引き離し、口の中を水でよく洗って、動物病院へ連れて行きましょう。




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ハチに刺される



ハチ(ミツバチやクマバチ、スズメバチなど)に刺されると、刺された部位に痛み、かゆみ、腫れなどがおこったり、なかには呼吸困難、嘔吐、下痢、昏睡などの症状をあらわす犬もいます。体にハチの針が残っていたら、毒が出てきて悪化するのですぐに取り除きます。刺されたあとに発熱もなく、普通に行動していれば問題はないので、ハチの針を抜くだけで十分です。症状があらわれた場合は、すぐに動物病院へ連れて行ってください。

ハチの針を抜く

刺さっているハチの針は、食事用のナイフやクレジットカードの端などで、皮膚を傷つけないように取り除く。抜いたら患部を水でよく洗い、冷やす。




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応急処置の仕方


骨折・脱臼 1・出血がある場合は止血を行う
2・患部をガーゼかタオルでくるむ
3・脱臼は、関節を包むように固定。
骨折の場合は、厚紙や木片を添え木にして固定し包帯を巻く
※折れたり、脱臼している部分は動かさない
※骨折・脱臼はかなりの痛みをともなうので、処置に手間取るようなら、止血だけしてすぐに動物病院へ
すり傷・切り傷
刺し傷・かみ傷
1・出血があるときは、止血を行う
2・流水で傷口をよく洗い流し、消毒する
3・包帯を巻く
※縫う必要がある場合は、動物病院へ
やけど ◆軽傷の場合
患部を冷たい水や水で濡らしたタオルで冷やす。20〜30分で、ある程度、皮膚の赤みが引いたらOK
◆重傷の場合
皮膚がこげたり、むけて赤くなっていたら、患部に触れないように、清潔なガーゼをあて、毛布で包むなど温かくして、動物病院へ
◆化学薬品によるやけどの場合
飼い主はゴム手袋をして手を保護する。犬の被毛についた薬品を水と石鹸でよく洗い流して、動物病院へ
打撲 軽傷の場合は、患部を冷たいタオルや氷のうなどで冷やす。
頭部の打撲や重傷の場合は、できるだけ犬を動かさずに動物病院へ運ぶ
熱射病・日射病 1・犬を涼しい場所や、風通しのよい場所へ移す
2・犬の体に水をかけたり、濡れタオルで包んだり、体温を下げる工夫をする
3・濡れタオルや氷のうなどで冷やしながら、動物病院へ
※犬が水を飲みたがったら、どんどん与える
※口のよだれをぬぐって呼吸しやすくする
けいれん 犬が頭や体を傷つけないよう、犬の近くにあるテーブルなどを片付けて、強い日差しや、テレビの音など刺激になるようなものを遮断する。できれば、犬が自分で舌をかまないよう、タオルなどを細長くたたんで口にかませるとよい。ただし、発作中に犬に近寄ると、飼い主にかみつく恐れもあり危険なので、無理には行わないこと。
※けいれんの発作がおさまったら、すぐに動物病院へ
感電 1・犬の体や、失禁していた場合の尿にふれないように注意して電源を抜く。いきなり抱き上げると、いっしょに感電してしまうので注意
2・呼吸が止まっていたら、人工呼吸をする。小型犬なら、足を持って振り回す方法も
※回復したように見えても、数時間後にショックがおこることがあるので、必ず病院へ
異物を飲みこんだとき 犬の上あごを掴んで口を開け、舌を引き出してのどを見る。異物がつかえていたらピンセットなどで素早く取り出す。完全に飲み込んでしまった場合は、動物病院へ
交通事故 出血していれば、止血などの処置を行うが、骨折や内臓破裂などを複合する場合があるので、無理に動かさず一刻も早く動物病院へ。また、見た目に負傷がなくても、内臓や脳などに損傷がある場合があるので、必ず動物病院へ連れていくこと




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